貿易会社社長を書類送検=北朝鮮と韓国を無許可仲介−大阪府警(時事通信)

 経済産業大臣の許可を得ずに北朝鮮と韓国の貿易を仲介をしたとして、大阪府警外事課は4日、外為法違反の疑いで、大阪市生野区の貿易会社「秋山貿易」(休業中)と秋山勲夫社長(54)を書類送検した。同課によると、容疑を認めている。
 送検容疑は、秋山社長は2007年6月、無許可で経済制裁を受けている北朝鮮の貿易会社と韓国との取引を仲介、亜鉛約200トンを韓国へ輸出させた疑い。
 同課によると、同社は長く北朝鮮からの亜鉛輸入を手掛けており、06年10月に閣議決定された輸入全面禁止などの制裁実施以降は、同国と韓国との間で、亜鉛と大豆油などのバーター取引を仲介していた。亜鉛は韓国でメッキ加工などに使われていたという。 

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<大阪・付属池田小>安全な教育環境づくり WHO認証取得(毎日新聞)

 01年6月に児童8人が犠牲になった乱入殺傷事件のあった大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)が5日、安全な教育環境づくりを児童生徒や地域などと一緒に行う学校を対象とした、世界保健機関(WHO)の国際認証「インターナショナルセーフスクール(ISS)」を、日本で初めて取得した。この日、付属池田小で記念式典があり、WHO関係者や藤田大輔校長、倉田薫・池田市長らが協定書に調印した。

 付属池田小は事件後、遺族との合意書などに基づき学校の安全対策をハード、ソフト両面で強化。今年度から、国から教育課程特例校の認可を得て、防災や防犯、交通安全などを系統立てて学ぶ「安全科」の授業を週1回、全学年で始めた。児童が学校内外でけがをした場合に時間や場所などをコンピューターで分析して安全対策に生かしたり、運動場の遊具周辺を芝生化している。

 式典には、児童や保護者、遺族ら約600人が出席。藤田校長が「認証の意味を大切に受け止め、安全にかかわる取り組みを全世界に発信していきたい」とあいさつ。その後、児童代表の6年生が学校安全宣言。

 事件で酒井麻希さん(当時7歳)を亡くした母智恵さん(49)も式典に参加。「事件当時に在籍した子どもたちが卒業し、先生もわずかになった中で、学校の安全に継続的に取り組むのは大切。認証はその意思表示であり、歓迎します」と話した。【佐藤慶】

 【ことば】▽インターナショナルセーフスクール(ISS)▽ 児童生徒や地域などとともに、安全な環境づくりを目指して継続的、組織的に努力する学校を認証する制度で、創設は01年。WHO地域安全推進協働センター(スウェーデン)が中心となり認証活動をしている。04年にスウェーデンの小学校が初認証校となり、これまでに10の国・地域の32校が取得。アジアでは韓国や台湾などで計20校ある。国内では神奈川県の小学校が来年度での取得を目指している。

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「対応に深い悔恨の念」=検証結果を公表−死亡小1の虐待で区・東京(時事通信)

 東京都江戸川区で1月、区立小1年の岡本海渡君(7)が両親に暴行を受けた後、死亡した事件で、同区は2日、「命を救えなかった子ども家庭支援センターと学校の対応に、深い悔恨の念がわき上がる」とする検証結果の報告書を公表した。
 報告書によると、同センターの問題について、歯科医から通報を受けながら、学校に事実確認を依頼した後は、学校からの情報だけで安全と判断したほか、海渡君宅の様子を民生委員らに確認しなかった点を挙げた。
 一方で、学校側は両親の言葉を信じて虐待との認識を持たず、海渡君がけがで入院や長期間欠席しても同センターに情報提供しなかった。
 多田正見区長は「対応が十分でなかったことは誠に残念。区の組織的体質が虐待に対して甘かったと言わざるを得ない」としている。 

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箸の持ち方、どう教える 無理やりは禁物、興味を持たせて(産経新聞)

 入園入学を控え、わが子のマナーが気になるところ。その象徴が箸(はし)の持ち方だろう。ただ、無理やり教えて子供にプレッシャーをかけるのは禁物。家族で食卓を囲んだときや子供が自発的に興味を示したとき、しっかり教えてあげたい。(小川真由美)

 ◆マナー違反も早めに

 幼児から大人までを対象に箸の所作を教えているフードアナリストで日本箸教育講師の鈴木道こさんは、「何歳から覚えてもOK。子供はまず食事をおいしく食べることが大前提。強制的に教えると逆効果になる」と強調する。

 素材はなるべく天然素材を選ぶ。人気キャラクターが描かれたプラスチック製もあるが、木製のほうが手になじみ、すべりにくい。箸の長さは親指と人さし指の間を直角に広げた1・5倍の「ひとあた半」のサイズがベスト。箸先が傷んでいなくても、身長が伸びたり使いにくそうな様子だったら新しい箸と交換する。

 箸の持ち上げ方も重要だ。右利きの場合、右手で箸をつかみ、左手を箸先に添えてから右手を持ち替える。下ろすときも必ず左手を添える。これだけで所作がきれいにみえる。洗い箸や迷い箸などマナー違反とされる「嫌い箸」として、鈴木さんは(1)椀(わん)に箸を立てる「立て箸(仏箸)」(2)器を箸で寄せる「寄せ箸」(3)箸を振り上げて話したり人を指したりする「振り上げ箸」−の3点を早めに教えることをすすめている。

 持ち方の練習は2本を持ったときに下の箸を固定し、上の箸だけを上下に動かす動作を繰り返す。「給食が始まるからやってみようか」などと声をかけ、子供に興味を持たせる。無関心な子供に無理に教えると、食事のたびにプレッシャーを感じたり、苦手意識を植え付けたりする可能性があるので注意したい。

 ◆日本の食文化を

 子供用の箸も増えている。子供和食器専門店「銀座小夏」では12〜19センチの約500種類の箸を常備。同店は箸専門店「銀座夏野」の姉妹店だ。来店する20〜40代女性が食洗機で使えるかどうかで食器を選び、食洗機で使えない天然の木や土器、漆器の購入を避けるようになったのを受けて開業した。

 箸は越前漆など本格的なものから、ラメ入りの洋食箸やウサギや電車などのイラスト入り、持ち手が色鉛筆そっくりの「色エンピツ箸」までデザインはさまざま。有田焼の茶碗や山中塗のマグカップなど他の和食器も子供らしいイラストが施され、日本の伝統技法で製作されたものがそろう。

 高橋隆太社長は「食洗機で洗える食器しか使わない母親が増えれば、その子供は多様な食器を使いこなす豊かな日本の食文化を知らずに育ってしまう。箸をきっかけに和食器に親しんでほしい」と話している。

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避難住民「すごく怖い」=50年前思い出す−津波観測で宮城、岩手(時事通信)

 「ものすごく怖い」。50年前のチリ地震の津波で41人が死亡した宮城県南三陸町。午前11時から91カ所の防潮門を閉鎖し、沿岸部約3500世帯計1万人に避難指示を出した。防災行政無線で大津波警報のアナウンスが響き、町内の志津川漁港近くでは、避難所へ向かう人や車が慌ただしく行き来した。漁港では午後、津波が130センチを記録、岸壁が冠水した。
 高台にある町立保育所には30人を超す住民が避難した。50年前の津波で自宅の梁(はり)につかまり難を逃れたという菅原咲枝さん(72)は「当時を思い出し、ものすごく怖かった。警報が解けても、家の安全を自分の目で確認しないと安心できない」と語った。
 午前中に船が流されないよう固定したワカメ養殖業の西城巌さん(68)は「1メートルくらいの津波でも漁港の作業場の機械などが流される」と心配そうに話した。
 同県気仙沼市の気仙沼市民会館に避難した小野寺たい子さん(55)は、車いすの夫(61)、長男(28)とともに、午前11時から大津波警報が解除されるのを待った。自宅からわずか50メートルの距離に川が流れており、「家はどうなるのだろう。夫の体力は持つだろうかと心配だった」。夫の薬や着替えのほか、パンなどの食料を持ってきたが、「(市の)職員の方が普通食を食べられない夫のために特別にかゆを炊いてくれた。ありがたかった」と話した。
 岩手県宮古市は午前11時すぎ、約8000世帯の計1万9000人に避難を指示。市立愛宕小の体育館に避難した女性(76)は「貴重品だけ持って慌てて来た」と不安そうな表情を浮かべた。 

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<前原国交相>計器着陸装置を順次更新、羽田の濃霧欠航受け(毎日新聞)

 羽田空港周辺で25日朝、濃い霧が発生し、100便以上が欠航したことに関連し、前原誠司・国土交通相は26日の会見で、計器着陸装置(ILS)を順次更新し、精度を向上させる考えを明らかにした。

 ILSは、航空機が滑走路に最終進入中、地上から電波を発射して正確な進入着陸コースを知らせ、滑走路近くまで飛行機を誘導する地上装置。ILSがあれば、霧などで視界が悪かったり、雲が低くかかっている時でも着陸できる。機器の精度(カテゴリー)は3段階に分かれており、羽田は現在、パイロットが着陸するかどうかを決める進入限界高度が30メートルのカテゴリー2だが、その制限がなくなるカテゴリー3に向上させるという。カテゴリー3は、霧で視界が悪くなる頻度が多い成田や釧路など6空港で採用している。

 前原国交相は「昨日のような濃霧は過去20年間、一回もなかった。カテゴリー3に上げることで、濃霧でもしっかり着陸できるようにしたい」と述べた。【平井桂月】

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<五輪フィギュア>チケット価格20倍超 ダフ屋横行(毎日新聞)

 【バンクーバー乗峯滋人】冬季五輪の華、フィギュアスケート女子が23日(日本時間24日)のショートプログラム(SP)で幕を開けた。日本からは浅田真央選手(中京大)、安藤美姫選手(トヨタ自動車)らが出場するほか、韓国の金妍児(キム・ヨナ)選手、地元カナダ期待のジョアニー・ロシェット選手ら人気選手が出場するとあって、現地のムードも徐々にヒートアップ。メダルが決まる25日のフリーのチケットはインターネット上で20倍以上の価格がつく「暴騰」ぶりだ。

 SPが行われた23日のバンクーバーはあいにくの雨模様。競技が始まる直前の午後4時ごろ、会場のパシフィックコロシアムの入場口でダフ屋が余ったチケットを見せてくれた。定価420カナダドル(約3万6000円)のA席のチケットは「250ドルでいいよ」。

 しかし25日のフリーとなると別だ。ダフ屋も「高過ぎる。持ってないよ」とあきらめ顔。五輪組織委員会(VANOC)の同サイトでは、定価450ドル(約3万8000円)のA席チケットが、2枚で1万8000ドル(約150万円)で取引されている。文字通り「超」のつく“プラチナチケット”となっている。

 浅田、安藤両選手が金メダルも狙えるとあって、日本からの観戦客も多い。この日のSPに、東京都内から観戦に来たという30代の女性会社員は「チケットはネットでいろいろ調べて定価の2倍弱で買いました。フリーのチケットも約3倍で手に入れることができた。ラッキーです」と満足顔。別の30代女性も「生で真央ちゃんたちの演技を見られるなら、金額の問題じゃない。日本の3選手全員、いい演技をしてほしい」と入れ込んでいた。

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 大阪(伊丹)空港で平成20年8月、日本エアコミューターのボンバルディアDHC−8−402型機のエンジンが離陸滑走中に損傷したトラブルについて、運輸安全委員会は26日、エンジン内部の部品が脱落し、出力が低下したのが原因などとする調査報告書を公表した。

 報告書によると、エンジン内部で空気の流れを整える役目をする「静翼」の一部が高熱で燃え尽き、支えを失った内側のドラムが脱落。後方にある回転翼を壊し、エンジンの出力が急激に低下していったという。

 同年2月に行った内視鏡検査では異常は見つからなかったという。トラブル直前に行った計13回のフライト中6回で、エンジン内の温度が規定を超えたことを示す表示が出ていたが、整備マニュアルで「対応不要」とされていた880度未満に収まっていたため、エンジンを交換するなどの対策は取らなかったという。トラブルを受けて、エンジン製造会社と航空機の設計・製造会社はマニュアルの一部を改訂した。

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 ■内面ドラマとしての冒険小説

 現役作家の世界最高のミステリー・シリーズは何かときかれるたびに、僕はここ20年ずっとエド・マクベインの87分署シリーズとディック・フランシスの競馬シリーズをあげてきた。(1)ミステリー史に残る傑作・秀作を多数書いている(2)ジャンル(エド・マクなら警察小説、フランシスなら冒険小説)をうちたてた(3)ベテランになっても凡作がない(4)マンネリに陥らずに新しいものに挑戦しているという4点から新作を楽しみにしていたのに、マクベインは2005年に亡くなり、今度はフランシスだ。

 フランシスは、もともと競馬の騎手として全英チャンピオンになり、王室の持ち馬にも騎乗するほどの名誉にも輝いた。引退後は新聞の競馬担当の記者となり、自伝『女王陛下の騎手』(1962年)を上梓(じょうし)し、同年に小説『本命』を発表する。そのあまりの巧(うま)さにゴーストライター説まで流れたが、第2作『度胸』(64年)は絶賛の嵐だった。“もはや、なぜ偉大なジョッキーがこのような優れた小説が書けるのかと問うよりも、素晴らしい作家がなぜこれほど競馬に詳しいのかを問うべき”と評されたのはあまりに有名。

 以後、作者はおよそ年に1作のペースで、競馬周辺のミステリー、通称「競馬シリーズ」を発表してきた。シリーズ名が災いして、手を伸ばさない読者がいるけれど、競馬に関心がない読者も十分楽しめる。いや、競馬に関心がない読者がほとんどであるがゆえに、世界的なベストセラーになっているほど。

 そもそもシリーズでは、毎回物語の舞台とヒーローの職業が異なる。自殺願望のスパイ(『血統』)、義手の調査員(『大穴』)、厩(きゆう)務員に身をやつす牧場経営者(『興奮』)、寝たきりの妻をもつ競馬記者(『罰金』)、玩具製造業者(『重賞』)、銀行員(『名門』)、6人の子持ちの建築家(『決着』)といった具合(以上は僕の個人的ベスト7)。

 人気の大きな理由は、不撓(ふとう)不屈のヒーロー像と、読み始めたらやめられないストーリーの面白さにあるだろう。迫真的なアクションがあり、謎解きの興趣があり、人間ドラマがある。特に素晴らしいのは、波乱に富む本筋を裏側から支える人間ドラマ、すなわち家族愛・友情・恋愛といった脇筋が豊富である点だ。

 冒険小説史的にいうなら、それまでの歴史的事件、または秘境や海洋上での困難を乗り越える頭脳と肉体による障害競争的な冒険小説ではなく、ヒーローの精神的な試練としての事件があり、それを乗り越える内面ドラマとしての冒険小説を作り上げた。

 その小説の充実ぶりと現代性は誰もが認めるところで、『罰金』『利腕』『敵手』でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞、『興奮』で英国推理作家協会賞シルヴァー・ダガー賞、『利腕』でゴールデン・ダガー賞と米英の2大ミステリー賞を獲得している。

 執筆の協力者でもあった妻メアリを2000年に亡くしてシリーズが途絶えたが、長年シリーズのリサーチを担当していた息子フェリックスの協力を得て06年に『再起』で復活、翌年の『祝宴』から息子との共作となり『審判』『拮抗』と続いていた。

 フランシスが亡くなっても、血沸き肉躍る本筋に感動的な脇筋を織り込んだフランシス作品は、多くの小説ファンをいつまでも夢中にさせるだろう。世界最高のミステリー・シリーズ、優れた小説の宝庫であることに変わりはない。

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 会場には介助犬の役割や国内に49頭(1月現在)しかいない現状についてのパネルと、身体障害者補助犬法制定に活躍した介助犬シンシア(06年死亡)の写真など計約20点が展示される。

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