<偽装献金>判決は20分弱 使途解明はされないまま終了(毎日新聞)

 鳩山由紀夫首相の「政治とカネ」を巡る事件で政治資金規正法違反に問われた元公設第1秘書、勝場啓二被告(59)を有罪とした東京地裁の判決公判は、残された多くの謎に一切答えることなく20分足らずで終わった。母安子氏(87)からの資金提供は虚偽記載と認定された4億円余をはるかに超える12億4500万円に上るにもかかわらず、詳細な経緯や使途は未解明のまま。首相の不起訴処分の是非を判断する検察審査会の議決が注目される。【伊藤直孝、杉本修作、青木純】

 鳩山首相は22日の衆院本会議で、検察に任意提出した資料の国会提出を求められたが、「弁護士と相談し、プライベートな部分は必ずしも公表する必要はないと考えている」と述べ、21日の党首討論と同様に否定的な考えを示した。

 以前は「すべてが終わってから書類の返還を(検察に)求め、そこで皆様方に見ていただきたいと考えている」(3月3日の参院予算委員会)と述べていた。

 このため自民党の新藤義孝氏は「どうしてそんなに発言がぶれるのか」と追及。首相は「資料は返還後、自らの資金管理の抜本的改革を目的に弁護士に分析、検証してもらう」とし、「資料は検察がすべて調べ、その上で処分を下したと理解している」と「後ろ向き」の理由を語った。

 事件では▽母安子氏からの資金提供が始まった詳細な経緯▽それに対する首相の認識▽その資金の使途−−などに関心が集まったが勝場被告の初公判は2時間弱で異例のスピード結審。被告人質問での言及もなかった。

 鳩山首相は、勝場被告が在宅起訴された09年12月24日の会見で「プライベートな経費についても勝場被告が一手に処理を引き受けてくれた」と説明。母からの資金提供は「天地神明に誓って全く知らなかった」(1月21日、衆院予算委)と繰り返しつつ、判決後に検察から資料返還を受けて国会で説明する意向を表明していた。

 しかし、判決を翌日に控えた21日。公明党の山口那津男代表との党首討論で一転して資料提出を拒み、勝場被告の証人喚問などにも「昨年6月に解雇してから一切連絡を取っていない。国会でお決めいただきたい」と述べ、幕引きする姿勢をにじませていた。

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